図書館への苦情、トップは同性愛ペンギンの絵本
米図書館協会(ALA)はこのほど、07年に図書館や
学校に寄せられた、書籍に対する苦情のまとめを
発表した。書棚からの撤去を求める申し入れが
最も多かったのは、同性愛のペンギンを描いた絵本
「And Tango Makes Three
(邦題・タンタンタンゴはパパふたり)」だった。
この絵本は05年に出版され、ALAが発表した
06年の撤去要請ランキングでも1位となった。
雄のペンギン2羽が卵を温め、生まれたメスのペンギン
「タンゴ」と3羽で暮らすというストーリー。ニューヨーク
のセントラルパーク内にある動物園での実話をもとに
書かれたという。日本では、今年4月に翻訳版が
出版されている。
ALAのジュディス・クラッグ氏がAP通信に語った
ところによれば、「同性愛を容認する姿勢を、
幼い子どもに植え付けるべきではない」というのが、
反対派の言い分だ。
ALAのまとめは、全米の図書館または学校に
提出された正式な撤去要請の文書に基づいている。
要請の多かった書籍のトップ10には、
米文豪マーク・トウェインが19世紀の南部を舞台に
逃亡奴隷の黒人と少年の冒険を描いた
「ハックルベリー・フィンの冒険」も含まれる。
また、黒人女性詩人マヤ・アンジェロウの自伝
「歌え、翔べない鳥たちよ」は、少女時代に受けた
性的暴行などの描写が問題視された。
96年に出版され、昨年ニコール・キッドマンらの
出演で映画化された「ライラの冒険 黄金の羅針盤」
には、「反キリスト教的」との抗議が集中した。
撤去要請は全体で420件と、06年の546件を
下回った。このうち、実際に書籍が撤去された
ケースは65件だった。要請件数は、90年代半ばの
750件をピークに減少傾向にある。クラッグ氏は
「最近はインターネット上であれこれ騒ぎが起きるので、
本をめぐる議論は相対的に影を潜めているようだ」
と話している。
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